研究課題/領域番号 |
17591515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤澤 博亮 山口大学, 医学部, 講師 (50238565)
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研究分担者 |
鈴木 倫保 山口大学, 医学部, 教授 (80196873)
前川 剛志 山口大学, 医学部, 教授 (60034972)
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キーワード | 興奮性アミノ酸 / 神経毒性 / グルタイミン酸 / 一酸化窒素 / 微少透析 / ラット / 脳虚血 / 脳血流 |
研究概要 |
脳虚血・外傷でみられる神経細胞障害に、興奮性アミノ酸たるグルタミン酸による神経毒性が主要な役割を果たすが、細胞内で進行する種々の病理学的過程には不明の点がある。また、近年、脳虚血・外傷に対する中枢神経保護効果が注目されている脳低温療法の中枢神経内で進行する種々の障害過程への影響についても未解明な部分がある。本研究では、グルタミン酸の中枢神経毒性とその関連物質である一酸化窒素(NO)の細胞外液、脳脊髄液および血液中の動態、および脳低温の影響・効果を検討し、また、Periischemic zoneにおける病理学的変化とapoptosis関連蛋白の動向と脳低温の影響を検討する。成長雄ラットを使用。気管内挿管後、全身麻酔下に股動・静脈にカニュレーションの後、両側の頚動脈を露出し、これに糸をループ上にかけた。ラットを動物固定器に固定後、右頭頂部に骨窓を設け、微小透析プローブ、一体型脳内温度測定および水素クリアランス用電極を頭頂葉皮質内に挿入した。頚動脈にかけた糸の牽引により前脳虚血を誘導し、水素クリアランス法により脳血流の低下を確認した。脳血流値は7.6mmHgから65.1mmHgであった。微小透析プローブ中に、リンゲル液を毎分2μlで潅流し20分毎に透析液を閉鎖回路にて採取した。透析液中のNO代謝産物(NO_2,NO_3)濃度を測定した。この実験により、脳におけるNO濃度上昇のための脳虚血閾値を明らかにした。次年度は、グルタミン酸の脳内灌流によるNOの変動および免疫組織学的評価を続けていく予定である。
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