研究課題/領域番号 |
17591516
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
宇野 昌明 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (90232884)
|
研究分担者 |
永廣 信治 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
西 京子 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60335817)
板部 洋之 昭和大学, 薬学部, 教授 (30203079)
鈴江 淳彦 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60346608)
|
キーワード | 高血圧 / アンジオテンシンII受容体拮抗薬 / マーカー / 脳梗塞 |
研究概要 |
高血圧、糖尿病、高脂血症は脳梗塞発症の高いリスクファクターと考えられているが、これらの疾患は発病初期には症状があまり無く、病状が軽度であるため厳しく管理されず、治療開始が遅れがちであり脳梗塞発症後に治療の重大さを認識する場合が多い。早期に薬剤治療を開始することにより脳梗塞発症および再発予防効果が得られることを証明できれば臨床的に貢献する可能性がある。ARBは高血圧ラットを用いた動物実験では血圧降下作用に依存して脳梗塞抑制に奏効するとされている。ARBを用いて脳梗塞発症予防の観点から、軽度血圧上昇例あるいは正常血圧例でも予防的服用が有用かどうかを検討した。我々は血中酸化マーカーとして8-hydroxy-2'-deoxyguanosine (8-OHdG)が脳虚血時における脳酸化傷害を反映することを報告している(Brain Res.2004;1025:43-50)。正常血圧ラットにARBを脳虚血誘発前に投与すると血圧非依存的に脳梗塞体積を減少し、この効果が血中8-OHdG濃度の低下に反映されることを明らかにした。この結果はARB投与が軽度の血圧上昇症例においても脳梗塞発症予防および治療に有効であり、その作用機序の一因として酸化傷害抑制が寄与することを示唆した(2007投稿中)。
|