研究課題/領域番号 |
17591564
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 宣 京都大学, 医学研究科, 助手 (70397537)
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研究分担者 |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
田代 啓 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10263097)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 骨移植 / 骨形成 / SDF-1 |
研究概要 |
1)この実験の目的は、骨移植治癒において間葉系幹細胞におけるケモカインSDF-1の働き、特に間葉系幹細胞の走化性に対する役割を明らかにし、自家骨移植の実験系でSDF-1シグナルを阻害すると骨形成が抑制されるか、また他家骨移植の実験系にSDF-1を導入して骨治癒を促進できるかを確認することである。 2)ラットの骨髄細胞から採取したmesenchymal stromal cellを単層培養し、これをTranswellのupper chamberに撒き、lower chamberにrecombinant SDF-1を加えてmigration assayを行ったところ、SDF-1の濃度依存性にmesenchymal stromal cellのmigrationが誘導された。 3)C57BL6マウスの大腿骨骨幹部から長さ4mmの骨を切り取り、それを同部位に移植して髄内釘固定する長幹骨自家骨移植モデルを作成した。手術後時間経過とともに組織からmRNAを抽出し定量的PCRでSDF-1の遺伝子発現を調べたところ、時間依存性に発現の上昇が認められた。 4)上記長幹骨自家骨移植モデルマウスの腹腔内に抗SDF-1中和抗体を手術後隔日で投与し、術後14日目に屠殺して組織学的検索を行った。コントロールIgGを投与した群と比べその骨形成は有意に減少した。 5)以上のことからSDF-1は骨移植部周囲の間葉系幹細胞の遊走を誘導し、骨形成に重要な働きを果たしている可能性が示唆された。
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