慢性炎症性関節疾患の治療薬を病変局所に効率よく到達させるナノカプセルの設計と動物実験による検証ナノカプセルのパイロット分子としてI型およびII型コラーゲンのペプチドを持ち、内核には抗リウマチ薬、抗骨吸収薬としてメソトレキセートやビスフォスフォネート製剤を封入したナノカプセルを試作した。以下のin vitroおよびin vivoの実験系にてカプセルの性能検証を行っている。また生物学製剤(たんぱく質)のナノカプセルへの内含可能か否かの検証も合わせて行っている。 1.溶液中での検証 ナノカプセル溶液中にrecombinant matrix metalloproteinaseなどのたんぱく質分解酵素を混入し、パイロット分子を溶解させ、溶液中の薬剤濃度を測定してパイロット分子の精度を検証している。また採取した関節液中にナノカプセルを入れ、関節液中の薬物濃度を測定した。 2.動物モデル A:関節リウマチの動物モデル:関節炎モデルとしてII型コラーゲンにて感作したコラーゲン関節炎マウスを作成した。 B:摩耗粉による骨吸収動物モデル:マウス頭蓋冠にポリエチレン摩耗粉を乗せ、異物摩耗粉による骨吸収モデルを作成した。 AおよびBのモデルにおいて、設計したナノカプセルを静注し、薬効を検証している。
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