研究課題/領域番号 |
17591584
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 助手 (10284788)
|
研究分担者 |
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助手 (60343357)
濱中 良志 大分大学, 医学部, 助手 (60274750)
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
キーワード | コラーゲン / 骨組織 / 転写 / 骨分化 |
研究概要 |
マウス24型コラーゲンα1鎖遺伝子の発現調節機構を解析するために、まず全cDNAをクローニングし、Ologo-Cap Race法によりこの遺伝子の転写開始点を検索した。その結果、24型コラーゲンの遺伝子産物が少なくとも2つ存在していた。次に、この遺伝子の発現調節機構を解析するために、ルシフェラーゼコンストラクトを作製し、ラット骨芽細胞株(ROS17/2.8)を用いてそのプロモーター活性を検討したところ、基本プロモーター領域は、今回新しく発見した転写開始点の上流部分のみであった。 次に、発現調節機構に関わる転写因子の存在を明らかにするために、ゲルシフトアッセイを行った結果、いくつかの転写因子の存在が明らかになり、結合配列から転写因子CREB/AP1ファミリーの関与が示唆された。そこで、特異抗体を用いてスーパーシフトアッセイを行ったところ、c-Jun、CREB1、ATF1、ATF2が同定され、overexpressionの実験より、同定したすべての転写因子において、そのプロモーターの活性を上昇させることが出来た。更に、ChIPアッセイを行ったところ、同定したすべての転写因子が細胞内でDNAに結合しており、以上の結果から、これら転写因子が、マウス24型コラーゲンの基本転写活性に正に作用している事が示された。 24型コラーゲンの組織発現を検討する前に、培養細胞での発現をRT-PCR法で検討した。その結果、分化過程の進んだ骨芽細胞やマウスの初代calvaria細胞に発現しているが、分化程度の低い骨芽細胞や繊維芽細胞にはほとんど発現していない事が分かった。そこで、in situ hybridization法により、マウスの発生段階での発現を検討したところ、骨組織に特異的に発現が認められた。更に、新生マウスのtibiaを用いて検討したところ、骨のシャフト部分に発現が認められ、その発現領域はI型コラーゲンやosteocalcinと同じであり、II型コラーゲンやX型コラーゲンの内側であった。 更に、24型コラーゲンの発現が、骨分化過程とどのような関係であるかを調べるために、いくつかの未分化培養細胞および初代calvaria細胞を用いて検討した。その結果、未分化間葉系細胞を骨に分化させる事により24型コラーゲンの発現を誘導する事ができた。
|