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2006 年度 実績報告書

薬物代謝酵素CYP3A4活性とステロイド剤誘発骨疾患発生との相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591590
研究機関大阪市立大学

研究代表者

小林 章郎  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 客員助教授 (70285287)

研究分担者 岩城 啓好  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (20381981)
高岡 邦夫  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30112048)
キーワードステロイド性大腿骨頭壊死症 / CYP3A
研究概要

ステロイド剤は肝薬物代謝酵素であるCYP3Aにより不活化され、代謝されなかった部分が標的細胞に至り薬理作用する。この酵素活性は個体差が大きいことが知られており、その活性低下はステロイド剤の過度の薬理効果をもたらし、ステロイド性大腿骨頭懐死(ION)発生の素因となっている可能性がある。そこで我々は、ステロイド性ION患者26例、アルコール性ION患者29例、健常人75例を対象として、CYP3A活性を測定し、解析を行った。その結果、ステロイド性ION患者のCYP3A活性は健常人(7.7±1.8vs.11.4±3.5mg/kg/min、p<0.001)及び、アルコール性ION患者より有意に低値であった(10.6±2.8mg/kg/min、p<0.001)。多変量解析の結果、CYP3A活性低値はステロイド性ION発生のリスクを約9倍高めていた(adjusted OR 9.08,p<0.001)。CYP3A活性の低侵襲的な測定を目的とし、1'-OH midazolam/midazolam ratioを算出した結果、ミダゾラム投与後45分値がCYP3A活性と最もよい相関性を示し、1回採血法による簡便なリスク予知検査の可能性が示された(r0.75,p<0.001)。これらの結果より、ステロイド性ION患者は肝CYP3A活性低値のために、ステロイド剤の薬理効果が過剰になり、中毒効果としてステロイド性IONを発生したと考察した。これらのハイリスク患者を同定するために、低値侵襲的な1回採血によるsingle point 1'-OH midazolam/midazolam ratioは有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Low hepatic cytochrome P450 3A activity is a risk for corticosteroid-induced osteonecrosis2006

    • 著者名/発表者名
      金城養典, 小田裕, 岩切健太郎, 政田俊明, 岩城啓好, 廣田良夫, 高岡邦夫
    • 雑誌名

      Clin Pharmacol Ther 80

      ページ: 396-402

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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