研究課題/領域番号 |
17591609
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
合谷木 徹 秋田大学, 医学部, 講師 (30302277)
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研究分担者 |
西川 俊昭 秋田大学, 医学部, 教授 (50156048)
木村 哲 秋田大学, 医学部, 助手 (00312702)
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キーワード | βブロッカー / 脳虚血 / エスモロール / ランジオロール / グルタミン酸 |
研究概要 |
背景:短時間作用型のβアドレナリン受容体遮断薬(βブロッカー)の脳保護作用を実験的に検討することによって、その機序を解明し、今後の急性脳虚血障害の予防薬の一つの手がかりになることが期待できる。 方法:雄のS-Dラットを用いて、ハロセン麻酔下に行う。虚血開始約30分前に各薬剤の静脈内投与を開始し、24時間後まで継続する。側頭筋の温度を37.5℃に保ち、先端を丸く細工した3.0ナイロンを内頚動脈へ進め、レーザ血流計により血流の低下を確認しながら選択的に中大脳動脈領域を虚血にする。虚血2時間後、ナイロンを引き抜き再灌流させ麻酔より覚醒させる。再灌流後22時間後に、神経学的検査を行い、再びハロセン麻酔下に、7日後に脳を取り出す。脳を冠状断に7つの切片に切りTTC(2.3.5-triphenyltetrazolium chloride)で染色する。梗塞巣をコンピュータを用いて数字化して各群を比較する。 1)グループを対照群(生食)、エスモロールiv(200μg/kg/min)、ランジオロールiv(40μg/kg/min)、を再灌流22時間後まで投与し、4日後の脳の線状体でTUNNEL染色を行った。 2)虚血・再灌流30分後に薬物の投与を開始し、再灌流22時間後まで継続投与し、7日後に脳を取り出し梗塞巣を比較した。 結果:1)線状体のTUNNEL陽性細胞数は、薬物投与により有意に抑制された。2)薬物投与により1日後、4日後、7日後の神経学的所見は有意に改善した。さらに再灌流7日後の梗塞巣では、生食投与のラットに比較して、エスモロールiv、ランジオロールivの群のラットでは有意に減少した。 結論:ラットの脳梗塞モデルにてβブロッカーの投与により、アポトーシスに陥る細胞数の減少がみられ、この保護効果は虚血再灌流後の薬物投与によっても、1週間後の梗塞巣の減少がみられ、保護効果が示唆された。
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