研究概要 |
研究課題:呼吸と疼痛との連関における侵害刺激受容イオンチャネルおよび遅延性起動遺伝子の関与に関連する今年度の実績としては、英文、和文での論文の掲載、そして国際学会等での学会発表が挙げられよう。雑誌Journal of Anesthesiaにおける論文2篇(Identification of independent predictors for intravenous thiopental-induced yawning,Recovery of neuromuscular blockade caused by vecuroniumis delayed in patients with hypertriglyceridemia)は本研究課題と関連を有する派生成果と言える。サンフランシスコで開催されたアメリカ麻酔学会で発表した演題Pedaling exercise-induced analgesiais achieved via serotonergic descending inhibitory pathwayはまさに本研究課題に直結する研究成果である。呼吸の変化と表裏一体のリズム運動(自転車漕ぎ)が疼痛を軽減することを主観的かつ客観的な評価において実証し、この現象が血中・尿中のセロトニン濃度の減少を伴うことから、セロトニン下行性抑制系の賦活化が示唆された。この他、ラットでの動物実験における研究成果を国内外の麻酔関連学会で発表した。
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