研究課題/領域番号 |
17591630
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
横山 正尚 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20158380)
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研究分担者 |
溝渕 知司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70311800)
板野 義太郎 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30127542)
森田 潔 岡山大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40108171)
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キーワード | 神経栄養因子 / siRNA / 難治性疼痛 / BDNF / 遺伝子治療 |
研究概要 |
初年度として、疼痛モデルを作成しターゲットとなるノックダウンすべき遺伝子を検索した。まず、神経因性疼痛モデルとしてL5脊髄神経結紮ラットを作成し、疼痛行動にてモデルの確認を得た。ついで、脊髄および脊髄後根神経節での疼痛関連遺伝子の検索をすすめた。リアルタイムPCR法をならびに免疫染色法を用い、神経栄養因子群、炎症性サイトカイン群、アポトーシス関連物質およびCOXのmRNAならびに蛋白を測定した。 われわれは、それらの疼痛関連物質の変化を分析し、また神経因性疼痛に特に大きく関与すると報告されている神経栄養因子群に注目した。その中でもまず、Brain Derived Neurotrophic Factor(BDNF)をとりあげ、siRNAの作成をめざした。 BDNFにはサブタイプとして5つのエクソンがあり、その中でどのエクソンが神経因性疼痛に特異的に出現するかを検出することが、いかに効率的にターゲットの遺伝子をノックダウンできるかの鍵と考えた。そこで、神経因性疼痛モデルおよびアジュバンド注入炎症性モデルを作成し、各エクソンの出現を神経後根神経節で検出した。その結果、神経因性疼痛ならびに炎症モデルでもエクソン1が特異的に増加していることを確認した。現在、エクソン1のsiRNAを作成するためにクローニングを開始するとともに、効率よくsiRNAを細胞内に導入するためにベクターの作成に取り組んでいる。この結果の一部は国内学会(2005年度日本疼痛学会)で報告した。
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