研究課題/領域番号 |
17591632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
黒川 博己 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20335673)
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研究分担者 |
田中 裕之 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10274086)
弓削 孟文 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40034128)
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キーワード | 静脈麻酔薬 / 心筋 / 糖尿病 / カテコラミン |
研究概要 |
初年度(平成17年度)の成果 本年度はまず、streptozotocin腹腔内投与により糖尿病ラットの作成を試みた。体重減少を伴う心臓摘出時には、血糖値300mg/dLの糖尿病ラットの作成に成功した。このラットからすでに確立していた方法を用い、新鮮心筋細胞の単離を行ったのだが、正常ラットと違い十分量の心筋細胞の獲得が困難であった。コラゲナーゼの投与法に工夫を加え、正常ラットの心筋細胞獲得量の3分の2程度が得られるようになった。つぎに得られたラットの新鮮単離心筋細胞から、細胞内伝達物質であるcyclicAMP抽出することに成功した。現在心筋刺激薬であるisoproterenolによるcyclicAMPの増加を捉えることを試みている。また、その抽出方法を改良することにより手順を簡便とし、かつより多くのcyclicAMPの抽出が可能となるよう改良している。 詳細(cyclicAMPの抽出方法の確立) 単離した心筋細胞を37℃でインキュベーションした後、cyclicAMPの代謝による分解を防ぐため液体窒素で生体反応を停止させた。生体反応を停止させた単離心筋細胞を解凍と冷凍を繰り返した後、ホモジェナイズし、細胞内のcyclicAMPを抽出した。当初、測定限界以内にcyclicAMPを抽出することが困難であったためサンプルのアセチル化を行っていた。その後、ホモジェナイズの方法・抽出液の選択(trichloroacetic acidとエーテルからエタノールのみに変更)など抽出方法に改良を重ね簡便で効率よく、cyclicAMPを抽出することが可能となった。そのためサンプルのアセチル化の必要性もなくなり、測定値のばらつきが押さえられ信頼性が向上した。抽出したcyclicAMPはEnzyme Immunoassayにより測定し、再現性のある値を得られるようになった。
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