研究課題/領域番号 |
17591637
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
平川 奈緒美 佐賀大学, 医学部, 准教授 (20173221)
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研究分担者 |
森本 正敏 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (90136482)
垣内 好信 佐賀大学, 医学部, 助教 (70363447)
杳川 嘉彦 佐賀大学, 医学部, 助教 (70404142)
鳥飼 亜利寿 佐賀大学, 医学部, 助教 (10380768)
十時 忠秀 佐賀大学, 医学部, 教授 (20038722)
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キーワード | 神経因性疼痛モデル / CRPS / α2sドレナリン受容体 / デクスメデトミジン / 機械的痛覚過敏 / 熱刺激 / アロデイニア |
研究概要 |
神経因性疼痛患者の治療にα2 アドレナリン受容体作動薬が有効であることがヒトや動物における研究で報告されている。、CRPS患者においてデクスメデトミジン(Dex)を局所静脈内投与し、良好な結果を得たことから、ラットにおける神経因性疼痛モデルでの局所静脈内Dex注入の有効性について検討した。 (方法)雄性SDラットを用いてペントバルビタール麻酔下(腹腔内投与)に坐骨神経部分結紮(PSN)モデルを作製し、14日間経時的にpaw pressure test,plantar test、触刺激によるアロディニアテストを行った後、再度麻酔下に患側後肢を駆血し、静脈内にDex 5μg/kgを生理食塩液で希釈し0.5mlとして注入し、また、コントロール群として、生理食塩液0.5ml、さらにリドカイン(L)群ではリドカイン5mg/kgを全量0.5mlにした溶液を注入して約30分間駆血後解除した。4時間後完全覚醒下に、paw pressure test,plantar test、アロディニアテストを行った。さらに、行動学的研究終了後、ペントバルビタール深麻酔下に潅流固定を行い、免疫組織学的に観察した。統計処理には、分散分析法、student t-testを用いた。(結果)PSNモデルでは。手術側に経時的に機械的痛覚過敏、熱性刺激に対する潜時の短縮が認められた。Dex群、L群では、機械的痛覚過敏閾値の上昇、熱刺激に対する潜時の延長が認められた。また、Dex群では機械的痛覚過敏に対する効果のほうがより大きかった。 神経因性疼痛モデルにおいて、局所静脈内デクスメデトミジン注入は、リドカイン注入と同様に機械刺激、熱刺激による痛覚過敏に有効であることを示した。
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