研究課題/領域番号 |
17591649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
川口 昌彦 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (60275328)
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研究分担者 |
井上 聡己 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50295789)
加藤 晴登 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (30382295)
佐々岡 紀之 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (70364073)
古家 仁 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70183598)
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キーワード | 脊髄虚血 / ウサギ / 白質 |
研究概要 |
ウサギ脊髄虚血モデルを用いて脊髄虚血後の灰白質と白質の傷害についての長期的検討を行った。ウサギはNew Zealand White Rabbitを用い、後腹膜アプローチにて下行大動脈を腎動脈分岐部直下で遮断した。麻酔はイソフルランによるマスク麻酔とし、体温を38℃に維持し、大動脈を16分間遮断した。再還流3時間、1日、2日、4日、7日、14日目の後肢運動機能を評価し、1,4、14日目の組織学的評価を行った。灰白質傷害は前角の正常神経細胞数で評価し、白質傷害は前及び前側索の空砲化率を算出した。また、免疫染色によりamyloid precursor protein (APP)の沈着の程度を評価した。結果、後肢運動機能は時間と共に低下し、14日目に最悪となった。正常神経細胞数は4日目で最低となった。白質傷害の指標である空砲化率は再還流24時間では低値であったが、4日、14日目には有意に上昇していた。また、4日、14日目ではAPPの沈着が著明であった。これらのことより、ウサギ脊髄虚血後の障害は再還流14日に渡り変化しており、その変化の形態は運動機能、灰白質、白質で異なることが示唆された。脊髄虚血後の神経評価においては、灰白質と白質の長期的評価が必要であると考えられた。
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