研究課題/領域番号 |
17591664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
冨田 京一 東京大学医学部附属病院, 医学部附属病院, 准教授 (20272578)
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研究分担者 |
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10272577)
北村 唯一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70010551)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 膀胱癌 / 浸潤 / E-cadherin / N-cadherin / cadherin switching / 予後 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
膀胱癌の培養細胞および手術標本を用いてE-,およびN-cadherinの発現を検索し、膀胱癌の進展および予後との関係について検討した。膀胱癌培養細胞はフローサイトメトリーおよびRT-PCRによりE-cadherin、N-cadherinおよびc-Metの発現を調べ、HGF添加することでE-cadherinからN-cadherinへの変化であるcadherin switchingについて検討した。4種類の膀胱癌培養細胞のcadherin発現はそれぞれ異なり2種類の細胞でN-cadherinの発現を認めたが、HGF添加によるcadherinの変化は明らかではなかった。手術標本を用いた検討では、腫瘍stageとの関係で腫瘍進展とE-cadherinの発現減弱およびN-cadherinの発現は有意な相関関係を認め、N-cadherinの発現パターンは、ほとんどの症例でdotted patternが多かった。そして腫瘍浸潤部位ではE-cadherinの発現は低下しN-cadherinが強く発現しており、共焦点レーザー顕微鏡を用いてその局在を明確に示すことができた。また、膀胱癌においてN-cadherinを発現している症例はN-cadherinの発現を認めない症例に比べて予後は有意に悪かった。以上から、膀胱癌細胞の浸潤にはN-cadherinの発現が関与し、N-cadherinの発現は膀胱癌症例の予後因子になる可能性が示唆された。
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