研究概要 |
(1)アンドロゲン感受性前立腺癌細胞LNCaPに10nM DHTをそれぞれの細胞に添加24時間後、あるいは無添加24時間後にtotal RNAを抽出する。これらのRNAのquality確認のために、RNAから逆転写酵素をもちいてcDNAを合成し、house keeping geneのGAPDH,β-actinの発現量に違いがないかをRT-PCRにて確認した。また、LNCaPで代表的な遺伝子(アンドロゲン受容体、PSA)の発現の違いの有無も確認した。 (2)DHTの有無で発現の変化する遺伝子をcDNA micro arrayを用いてそれぞれの細胞において同定した。 LNCaP細胞とLNCAP-SF細胞で共にDHTにより発現が亢進する遺伝子・低下する遺伝子、LNCaP-SF細胞で発現が亢進するが、LNCaPで発現が変わらないか、逆に低下する遺伝子、LNCaP-SFで発現が低下し、LNCaPで発現が逆に亢進する遺伝子などが判明した。 (3)cDNA arrayの際に用いたRNAを使って再びRT-PCRにて発現の違いを確認し、artifactなのか本当にDHTで発現の変化した遺伝子なのか明らかにすることができ、さらにもう一度LNCaPとLNCaP-SFでDHTによる刺激を行い、RNA抽出、RT-PCRを行って再現性があるかどうかを確認した。 (4)同様にしてアンドロゲン受容体のないホルモン非依存性前立腺癌細胞株PC-3とDU145でも発現がどのようになっているかを確認した。
|