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2005 年度 実績報告書

動脈硬化症との類似性からみた尿路結石症の成因の研究:特に転写因子NF-κBの関与

研究課題

研究課題/領域番号 17591691
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

戸澤 啓一  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40264733)

研究分担者 郡 健二郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
林 祐太郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40238134)
安井 孝周  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40326153)
伊藤 恭典  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70295608)
キーワードアディポサイトカイン / アディポネクチン / 尿路結石症 / メタボリックシンドローム / 肥満
研究概要

結石形成と動脈硬化形成過程については類似するところが多い。動脈硬化症関連因子として注目されている、アディポサイトカインが尿路結石形成に関与しているかを検討した。特にアディポネクチンは容量依存的にTNFαによるマクロファージの上皮細胞への接着を抑制するといわれている。アディポネクチンはTNFαのリン酸化を阻害し、IκBを増加させることにより、間接的にNFκBを抑制することでMφの接着を阻害している。そこで我々は蓚酸、COM結晶が腎尿細管細胞表面に付着し、細胞がアポトーシスを起こす過程でMφが付着する過程にアディポネクチンが関与しているのかを、結石形成マウス、ラットを用いて検討した。我々は結石形成モデルマウスを蓚酸前駆物質である、グリオキシレートの腹腔内投与により作成した。2週間連続腹腔内投与することにより投与後1週目で腎結石を形成させることができたが、2週目には腎結石が消失する現象を確認した。この過程でメタボリックシンドロームに関与する、アディポサイトカインが結石形成に関与しているかを検討した。マウス腎よりRNAを抽出し、定量PCR,マイクロアレイをおこなった。マウス腎では投与前にアディポネクチンの発現が確認されたが、結石形成に伴い、腎でのアディポネクチンの発現は減少し、さらに結石が消失するに従い発現が増加した。これは結石形成にアディポネクチンが何らかの関与をしていることが推察される。
またラットに対して高脂肪食を2ヶ月投与し、肥満ラットを形成した。このラットに蓚酸前駆物質であるエチレングリコールを投与したところ、投与後7日目には腎尿細管管腔は拡張し、多数の結石を認めたが、普通食を投与したラットではこれは認められなかった。これまでの結果より、肥満は結石形成を促進していることが証明された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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