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2006 年度 実績報告書

中枢無傷ならびに脊髄損傷における仙髄排尿中枢の情報処理機構

研究課題

研究課題/領域番号 17591703
研究機関東京医科大学

研究代表者

佐々木 光美  東京医科大学, 医学部, 助教授 (10170698)

キーワード排尿 / 膀胱 / 外尿道括約筋 / Barrington核 / 仙随 / 節前ニューロン / 運動ニューロン
研究概要

(1)[膀胱求心路から仙髄節前ニューロンおよび外尿道括約筋運動ニューロンへの脊髄性経路]膀胱を支配する仙随節前ニューロンは前根の逆行性電気刺激、伝導速度および記録部位(中間外側核)により同定し、外尿道括約筋運動ニューロンは陰部神経尿道枝の逆行性電気刺激により同定した。骨盤神経膀胱枝の電気刺激により節前ニュー0ンに潜時13-14msのEPSP、引き続く潜時18-25msのIPSP、潜時51-88msのEPSPが誘発された。短潜時のEPSPは一部のニューロンで誘発され、IPSPは全てのニューロンで誘発された。このIPSPは促通実験より多シナプス性であることが示された。短潜時のEPSPはIPSPに比べて振幅が小さく、また直後に誘発されるIPSPのため持続時間が短く、骨盤神経膀胱枝で記録した実験においては反射電位は見いだしにくいものと考えられた。潜時から考えて単潜時のEPSPと引き続くIPSPは脊髄性に誘発されたことが示唆された。一方、骨盤神経膀胱枝の竜気刺激により外尿道括約筋運動ニューロンには潜時6.5-9.3msのEPSPが誘発された。このEPSPは促通実験より多シナプス性であること、および脊髄性に誘発されたことが示唆された。また短潜時の後シナプス電位は主としてBarrington核の刺激効果とは逆であり、脊髄性反射は上位性制御とは異なった役割を担っているものと考えられた。(2)[脊髄性経路に対するBarrington核の制御様式〕膀胱求心路から膀胱支配仙髄節前ニューロンに誘発されるIPSPはBarrington核の電気刺激により振幅が減少し、介在ニューロンレベルで抑圧があることが示唆された。以上の結果は、Barrington核は下行路の介在ニューロン群を賦活化するとともに脊髄反射性介在ニューロンを抑圧することにより排尿収縮を円滑に遂行することを示唆した。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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