北海道で年間約400例弱の双胎妊娠があり約150ヶ所の医療機関で管理分娩が行われている。本研究を実施するに当たってできるだけ多くの医療機関から協力を得る必要があり「本研究の重要性」について学術集会等を通じてアピールした。その結果、北海道産婦人科学会ならびに北海道産婦人科医会より全面的協力が得られ「北海道多胎妊娠登録制度」が2006年4月より開始された。2007年4月3日現在で232例の双胎妊娠が登録された。その内訳は3例(1.3%)が一絨毛膜一羊膜性双胎、65例(28.0%)が一絨毛膜二羊膜性双胎、163例(70.3%)が二絨毛膜性双胎、膜性不明が1例(0.4%)であった。双胎妊娠では生殖補助技術後成立が多いが、一絨毛膜一羊膜性双胎の33.3%(1/3、クロミフェン)、一絨毛膜二羊膜性双胎の12.3%(8/65、体外受精4例、クロミフェン2例、hMG-hCG1例、その他1例)、二絨毛膜二羊膜性双胎の47.2%(77/163、体外受精36例、クロミフェン25例、hMG-hCG15例、その他1例)が生殖補助技術後成立であった。 各双胎登録事業参加施設で双胎妊娠15週までの症例でかつ一絨毛膜性双胎であった場合、「前方視的無作為振り分け臨床試験による双胎間輸血症候群発症予防に関する研究」参加への呼びかけを行っているがまだこの検討に参加を表明した双胎妊婦はいない。
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