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2005 年度 実績報告書

エピジエネティクスを誘導するRNAiによる子宮頸癌治療法の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591740
研究機関岡山大学

研究代表者

吉野内 光夫  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 非常勤講師 (50261235)

キーワードHPV 16 / HPV 18 / E6 / E7 / RNAi / siRNA / 細胞増殖
研究概要

HPV18型陽性子宮頚癌由来HeLa, SW756細胞はともに数十個のHPV18ゲノムの組み込みを有しており,このうちE6E7の転写がみられるのは1コピーのみで,他のLCR内CpG部位はメチル化されている。このため,siRNAによるDNAメチル化とヒストンH3メチル化誘導を確認することは困難である。一方,SiHa細胞は2コピーのHPV16ゲノムを染色体内に組み込んでおり,どちらもLCR部分のCpGは非メチル化状態でアクティブに転写が行われているのでDNAのメチル化とヒストンH3のメチル化の解析に適している。そこで,まずsiHA細胞を材料に研究を開始した。
siRNAによるDNAメチル化とヒストンH3メチル化誘導確認モデルとして,プロモーター欠失GFP発現ベクター,pEGFP-1にLCR配列(Bam HI fragment)を挿入したコンストラクトをHPV陰性子宮頚癌由来C33a細胞に遺伝子導入し,stableな発現クローンを選択した。HPV16 LCR領域内にあるメチル化シチジンをカバーするように11種類のsiRNAを作成した。これらを用いてメチル化感受性制限酵素によるCpG部位メチル化の検出実験およびクロマチン免疫沈降法によるメチル化ヒストン(H3-K9)の検出を試みたが良好な結果がまったく得られなかった。
この間,研究の契機となった論文「Induction of DNA methylation and gene silencing by short interfering RNAs in human cells : Hiroaki Kawasaki, Kazunari Taira」に不正捏造の事実が明らかとなった。
現在は,HPV16,18型それぞれで新たなアルゴリズムによって選定したE6を標的とするsiRNAを用い,E6発現抑制と増殖抑制効果の最も高い配列を決定し,新たな特許申請を行うべく準備を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Induction of cell death in human papillomavirus 18 positive cervical cancer cells by E6 siRNA2006

    • 著者名/発表者名
      Mitsuo Yoshinouchi
    • 雑誌名

      Cancer Gene Therapy 13

      ページ: 234-241

  • [雑誌論文] HPVをターゲットとしたsiRNAの意義2006

    • 著者名/発表者名
      吉野内光夫
    • 雑誌名

      産婦人科の世界 57(3)

      ページ: 13-20

  • [雑誌論文] RNA interferenceによるHPV陽性子宮頸癌に対する新しい遺伝子標的治療2005

    • 著者名/発表者名
      吉野内光夫
    • 雑誌名

      日本婦人科腫瘍学会雑誌 23(2)

      ページ: 200-207

  • [産業財産権] オリゴリボヌクレオチド2005

    • 発明者名
      吉野内 光夫, 大和 健嗣
    • 権利者名
      岡山大学, 東京医科歯科大学
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2005/018244
    • 出願年月日
      2005-11-10

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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