研究概要 |
1.臨床材料採取と臨床病理学的検討:子宮体癌の診断のもとに手術が施行され、インフォームドコンセントのもとに、2006年1月20日までに54例の臨床検体を採取し、採取した標本の一部を直ちに液体窒素で急速凍結させた後-80℃の冷蔵庫に保管した。残りの標本はホルマリン固定後、全割切片を作成し癌の大きさ、部位、進達度、組織型など臨床病理学的解析を行った。特に増殖症の有無に関しては複数の病理医により詳細に診断された。 2.マイクロダイセクション法:上記の如く採取保存した54例の凍結組織片を9μmの厚さに薄切しRNAの質を確認し、その質が良好であった31例の癌組織より癌細胞のみをマイクロダイセクション法にて選択的に採取した。2006年2月20日までに増殖症を伴う体癌15例と伴わないもの16例でマイクロダイセクション法を施行した。 3.RNA抽出:2.で選択的に採取した細胞からそれぞれカラム法によってRNAを抽出し、マイクロキャピラリー法にてRNAの質を確認した。 2006年3月20日現在上記31症例から得られたRNAを用いて以下の実験を行っている。 4.マイクロアレイによる遺伝子発現解析と候補遺伝子の選択:T7ポリメラーゼ反応を利用して上記で得られたRNAを増幅後、逆転写反応により蛍光標識したcDNAプローブを作製する。これをマイクロアレイ(約22,000遺伝子)へハイブリダイズさせる。
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