研究概要 |
1.臨床材料採取:インフォームドコンセント(本研究は癌研究会の臨床研究倫理審査委員会で承認を得ている)のもとに、54例の子宮体癌の手術材料から癌部の組織を一部採取した。上記54例中、RNAの質が良好であった31例を対象とした。 2.臨床病理学的検討:上記31例中、病理学的検討の結果増殖症を伴う体癌15例と伴わないもの16例を認めた。組織型は、増殖症を伴う体癌では、類内膜腺癌G1が12例、G2が3例であった。一方、増殖症を伴わない体癌では、類内膜腺癌G1が11例、G2が5例であった。臨床進行期は、増殖症を伴う体癌15例では、Ia期が8例、Ib期が4例、IIIa期が1例、IIIc期が2例であった。一方、増殖症を伴わない体癌16例では、Ia期が1例、Ib期が8例、IIIa期が3例、IIIc期が4例であった。 3.マイクロダイセクション法:増殖症を伴う体癌15例からは、癌部、増殖症部、癌の間質部を、伴わないもの16例からは、癌部、癌の間質部をそれぞれマイクロダイセクション法にて選択的に採取した。 4.RNA抽出:3.で選択的に採取した細胞からそれぞれカラム法によってRNAを抽出し、マイクロキャピラリー法にて脳Aの質を確認した。 5.マイクロアレイ:T7ポリメラーゼ反応を利用して上記で得られたRNAを増幅後、逆転写反応により蛍光標識したcDNAプローブを作製した。これをマイクロアレイ(GeneChip Human Genome U133 Plus 2.0Array, Affymetrix社製約38,500個の遺伝子)へハイブリダイズさせた。 6.遺伝子発現解析:2007年3月現在増殖症を伴う体癌15例と伴わないもの16例の癌部におけるマイクロアレイと遺伝子発現解析が終了した。
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