研究課題/領域番号 |
17591783
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
渡邊 高弘 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90303552)
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研究分担者 |
岩崎 聡 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (00232653)
名倉 三津隹 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50334983)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 炎症性サイトカイン / 中耳炎 / リポ多糖体 / NF-κB |
研究概要 |
中耳への細菌感染により炎症性サイトカインやケモカインの産生誘導が惹起される。これらのサイトカインが過剰に産生されることが中耳炎の遷延化・難治化に関連していると考えられている。中耳貯留液中に滞留するリポ多糖体等の菌体成分が刺激となり、炎症反応が持続することが一因と考えられる。 本研究ではヒト上皮細胞由来の樹立細胞株(HeLaおよび肺がん由来の細胞株)を用いて行った。これらの細胞にインフルエンザ桿菌の菌体抽出物やリポ多糖体を作用させる実験系を設定し、転写因子NF-κBの活性化を確認した。 IKKβ/γ-lκBαリン酸化経路やp38MAPキナーゼ経路の特異的な阻害剤によってNF-κBの活性化が抑制されることを確認した。 これらの結果からインフルエンザ桿菌感染による炎症反応の惹起にはIKKβ/γ-IκBαリン酸化経路およびp38MAPキナーゼ経路が関わる可能性が示された。また、炎症性サイトカインやケモカイン(TNF-α、IL-1β、IL-8)の遺伝子の転写は、これらの経路を介してNF-κBにより促進されると考えられる。 今後、炎症細胞浸潤に関係する接着分子とサイトカインの関連についても検討したいと考えている。
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