研究課題/領域番号 |
17591785
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小島 憲 京都大学, 医学研究科, COE研究員 (60378685)
|
研究分担者 |
西田 明子 京都大学, 医学研究科, 医員 (30378731)
藤野 清大 京都大学, 医学研究科, 助手 (50359832)
|
キーワード | ES細胞 / 内耳原器 / 内耳前駆細胞 / 発現遺伝子の網羅的解析 / 内耳発達 |
研究概要 |
1.胎生期マウス内耳原器から球状に増殖する細胞群の培養系を樹立 胎生12日目の胎仔ICRマウスから内耳原器である耳胞を摘出し、分散培養系の樹立をこころみた。我々が以前から用いていたラットと同様の培養法ではマウスの長期培養は困難である事が判明したので、マウスの球状培養に適切な培養条件の決定を第一に行った。ラットと同じ培養液からretinoic acidを取り除き、また、超低接着処理を施した培養皿をもちいることによりマウスの内耳原器より球状に増殖する細胞を長期にわたり培養することに成功した。この方法を用いて現在のところ2種の細胞株を樹立している。このうちの1種につき20代以上の継代が可能であることを確認した。 分化能に関してはこれらの細胞の分化用の培養条件を決定すべく現在解析中である。また、同様の方法を用いて更に細胞株を樹立し、同じ性質をもつ細胞集団が培養できているか確認中である。 2.胎生期マウス内耳原器由来細胞株とES細胞株、両者の発現遺伝子を比較するために、マイクロアレイを施行上記の胎生期マウス内耳原器由来細胞株およびES細胞株を培養・維持し、安定に培養できた時点でRNAを抽出した。それぞれに抽出されたRNAを用いて網羅的に発現遺伝子を比較検討するため、マイクロアレイを行った。マイクロアレイは2color仕様のAgilentarrayを用いた。約4万1千個の遺伝子を解析する為、細胞分化・転写因子・神経・細胞周期・分泌タンパクにカテゴリー分けし、解析を行う予定である。現時点では転写因子を中心とした発現遺伝子の比較検討を行っている。 3.成果発表 上記の成果の一部分を本年10月に青森で開催される第16回日本耳科学会において発表する。
|