研究概要 |
培養線維芽細胞をToll like receptor ligandsを用い刺激して、刺激後のケモカイン産生を観察している。TLR2 ligandsとしてlipotaichoic acid、Pam3CSK4、Peptidoglycan、Zymosanを、TLR3 ligandsとしてpoly(I : C)を、TLR4 ligandsとしてTLPSを、TLR5 ligandsとしてFlagellinを、TTLR7/8 ligandsとしてsingle stranded PolyUを、TLR9 ligandsとしてE.coli DNAを使用している。鼻茸線維芽細胞を用い、TLR2,3,4,5 ligandsとIL-4の共刺激を行うと好酸球の遊走因子であるMCP-4やTh2リンパ球の遊走因子であるTARCの産生が時間依存的に観察された。鼻・副鼻腔線維芽細胞は、自然免疫において重要な役割を果たし、IL-4の刺激も加わると、好酸球性炎症へと導びく機能を持っていると考えられる。TNF-αとIL-4で刺激した線維芽細胞を、さらにTLR3 ligandのpoly(I : C)での刺激を加えると、あるケモカインの相乗的産生がみられ、どのような機構で相乗効果が生まれるか検討している。Poly(I : C)が、TLR3のみを刺激しているのかどうか、線維芽細胞の細胞内に入るのか、入るとすれば、どのように入るのか、入ってRIG-1、MDA5など細胞内の分子によってpoly(I : C)の刺激が伝達されることが、ケモカイン産生に重要な役割をはたしているか、を検討している。
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