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2006 年度 実績報告書

モルモット聴皮質の可塑性

研究課題

研究課題/領域番号 17591807
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

越智 健太郎  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20214158)

研究分担者 小宅 大輔  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (00367343)
キーワードモルモット / 聴皮質 / シグナルユニット / 可塑性 / 耳鳴
研究概要

音の存在により、第1次聴皮質における神経活動は発火数が増加し、発火の同期性が亢進することが明らかになっている。耳鳴患者においては、第1次聴皮質の発火数の増加、発火の同期性の亢進が起こっていることが推測される。実際に我々は耳鳴を起こすことで知られているサリチル酸、キニンを動物に投与し聴皮質の発火様式を検討したがシングルユニットのtotalの数が少なく特徴周波数別に検討することが困難であった。ラットを用いたBehaviourの実験ではサリチル酸、キニンによる耳鳴は9〜10kHz周辺という報告もあり、特徴周波数別の検討が不可欠と考えられるである。最近、我々の教室では16本の電極から最大128のシングルユニット記録が可能となり特徴周波数別の検討を行い、耳鳴のメカニズムを明らかにすることを目的とした。
動物はモルモットを用い、呼吸管理下に、直径4-8mmの穴を右側頭葉上に作製、硬膜を切開し、マニピュレータを用い、4極電極を4本、脳表からおよそ0.4〜1.2mm第1次聴皮質に刺入、記録した。記録中脳はlight mineral oilで覆った。導出電位はアンプで増幅し、Brain Wareを用い1本の電極から最大8つの単一ユニットに分離し、解析し、実験の最後には大量のペントバルビタールを腹腔内投与した。Controlとして無処置のモルモットの聴皮質の記録を行い、正常のmap、発火数、発火様式について検討し平成18年の日本耳鼻咽喉科学会に報告した。当初の実験はネコで行ったが、現在はモルモットで行っており、周波数分布はすでに報告されているように若干ネコとは異なっていた。
現在は、定常的な記録が可能となり、昨年確認したモルモットの脳における周波数分布に基づき9〜10kHと考えられる領域を中心に電極を挿入し、記録を行った。サリチル酸、キニン投与前後の聴皮質における神経活動の変化を検討しているが、キニン投与投与時にはネコで行った実験結果と同様に発火数の変化は認めなかったが、10kHz周辺の周波数領域においては同期性の亢進を認めた。サリチル酸投与前後の結果については検討中であり、キニン投与時の結果とあわせてその成果は平成19年の日本耳科学会に報告する予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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