研究課題/領域番号 |
17591810
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
深澤 啓二郎 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (50278842)
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研究分担者 |
阪上 雅史 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10170573)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60111043)
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キーワード | 好酸球 / IL-18 / 慢性副鼻腔炎 / 鼻茸 |
研究概要 |
喘息合併あるいは高好酸球血症を有する慢性副鼻腔炎患者は、高率に鼻茸を合併する。1995年より2006年末までに、145例の対象となる手術例を経験してきたが、血液中好酸球数は11.8%であり、121例(83.4%)に鼻茸を合併していた。鼻茸組織中には、高度の好酸球浸潤を認めている。 平成18年度内に喘息合併あるいは高好酸球血症(血液中好酸球7%以上と定義した)を合併した慢性鼻副鼻腔炎で内視鏡下鼻内手術を行ったものは24例(平成19年3月まで)あり、そのうちアスピリン喘息をしめた症例は12例であった。いずれも、中鼻道に鼻茸を認め、上鼻道にも鼻茸を有するものが多く、24例中8例で嗅裂にも鼻茸を認めた。H&E染色での鼻茸組織検査では、程度の差はあれ好酸球の浸潤を高度に認めていた。同時期に行った、鼻茸を有する慢性鼻副鼻腔炎の手術例では、いずれも鼻茸への高度の好酸球浸潤はみられず、喘息合併例・高好酸球血症例での鼻茸の形成機序とは異なる可能性を示唆するものであった。これら組織中のIL-18レセプターなどについて、免疫組織化学、また嗅粘膜への好酸球浸潤程度を電子顕微鏡なども用いて検討中である。
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