• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

細胞生物学的特性と宿主反応に基づく声門上がん浸潤メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17591811
研究種目

基盤研究(C)

研究機関久留米大学

研究代表者

中島 格  久留米大学, 医学部, 教授 (70117183)

研究分担者 宮嶋 義巳  久留米大学, 医学部, 講師 (60289486)
伊豆丸 慎介  久留米大学, 医学部, 助手 (80352178)
キーワード喉頭 / 声門上がん / 咽頭腺 / 宿主反応 / 局所免疫
研究概要

頭頸部がん治療の一環として、喉頭がんだけでなく下咽頭がんや中咽頭がんなどの原発巣手術に伴って、喉頭を摘出する例が年間約40例に達する。これらの摘出喉頭を対象に喉頭蓋喉頭面、仮声帯、声門下部の粘膜表面をデジタルマイクロスコープで記録し、喉頭粘膜における線毛上皮と扁平上皮仮生部分の面積を計測した。各頭頸部がん患者のリスクファクター(特に喫煙・飲酒)を入院時の情報として記録した。記録後の摘出喉頭はさらにホルマリン固定・脱灰後、喉頭〜下咽頭の全割標本を作成した。特に、喉頭の局所免疫防御機構の中心的役割を果たす、喉頭腺を粘膜腺上皮と粘膜内腺組織を中心に検索し、その分布を詳細に検索した。加齢と共にこれらの腺組織が如何に変化していくかを、形態・機能の面から計測することを予定し、まず漿液腺や粘液腺の分布様式の変化を記録した。また、喉頭がん治療の主体をなす放射線治療で、喉頭腺が如何に変化するかを画像計測装置で検討した。これまでの研究の結果、成人の喉頭には喉頭蓋、仮声帯、声門下部にかけて喉頭腺が密に分布し、とくに喉頭室には粘膜下に喉頭腺が集中して分布していた。声門下部および声門上部の喉頭腺は漿液腺が優位だが、高齢者では粘液腺の比率が増える傾向があった。とくに声門上部では高齢者ほど粘液腺が増える傾向があった。一方放射線治療を行った後に、喉頭全摘を行った再発例での喉頭腺分布を観察した結果では、声門上部、声門下部ともに腺組織の密度が減少し、腺房は繊維化を伴う結合組織に置き換わり分泌能の低下が疑われた。今後は、声門上部を中心に分泌蛋白による粘膜免疫さらにはdendriteによる局所での声帯防御について検討していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] The expression of p21 WAF1/CIP1 and PCNA in hypopharyngeal and laryngeal squamous cell carcinoma.2005

    • 著者名/発表者名
      Li Xiaoyan
    • 雑誌名

      Clinical Otolaryngol (China) 19

      ページ: 97-99

  • [雑誌論文] 舌根部に進展した声門上部扁平上皮癌の検討.2005

    • 著者名/発表者名
      坂本菊男
    • 雑誌名

      咽頭 17

      ページ: 92-96

  • [雑誌論文] Radiotherapy of the neck influences the distribution of laryngeal secretory glands.2005

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Nakashima
    • 雑誌名

      J Laryngol Otol 119

      ページ: 976-980

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi