研究概要 |
Mfrp遺伝子の転写産物であるMFRP蛋白質と、Clqtnf5遺伝子の転写産物であるCTRP5蛋白質の相互作用を解析するために、それぞれの蛋白質に特異的な抗体を作成している。MFRP蛋白質についてはすでに2種類の抗体を作成していたが、蛋白質同士の結合実験に必要と考えられるため、昨年度に認識部位の異なる抗体をもう1種類作成し、さらにCTRP5蛋白質に対する抗体を作成した。MFRPとCTRP5の蛋白質合成、精製のためにMFRPとCTRP5遺伝子のcDNAをクローニングした。これはfidelityの高いDNA合成酵素を用いたPCRにてcDNAを増幅し1ベクターにクローニングした。クローニングしたcDNAはシークエンシングにて塩基変異のないことを確認した。rd6マウスでは塩基変異のためにtruncated MFRP蛋白質の発現が予想されているが、今年度はこのtruncated MFRP蛋白質をコードする、rd6マウス由来のcDNAをクローニングに成功した。クローニングしたCDNAはpET-17bベクター(Novagen)にサブクローニングした。蛋白質合成には転写・翻訳因子再構成in vitro蛋白質合成システムであるPURESYSTEM classic mini(POST GENOME INSTITUTECO.,LTD)を使用しているが、技術的な問題が生じ、蛋白質の発現が現在のところうまく機能していない。このためtruncated MFRP蛋白質とCTRP5蛋白質との結合能の測定実験は未だ行えていない。
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