研究課題
今年度は、核磁気共鳴画像MRIによる造影後FIESTAシーケンス(冠状断)を用いて、多くの視神経疾患の画像データを取得した。この方法では眼窩内視神経に関しても髄液腔はFIESTA画像で強く白く描出され明快に検出され神経構造との区別が明快であり、周囲の髄液腔・視神経鞘を含むoptic nerve complexの評価が可能であることを確認し、また視神経炎・視神経周囲炎・視神経委縮・緑内障・先天性視神経低形成・偽乳頭浮腫などにおける疾患特異的画像パターンを見出した。視神経炎では神経軸索領域が膨隆するのに対して視神経周囲炎では軸索領域の直径は変わらず、視神経周囲領域に顕著な炎症性変化を認めた。単性視神経委縮では軸索脱落による相対的な髄液腔の拡大が顕著に示された。この所見は、緑内障性視神経障害でも全く同様だった。高眼圧の緑内障と正常眼圧緑内障で病態の異動が問題となるが、FIESTAシーケンスで見る限りほぼ同様の所見であった。一方眼球運動・瞳孔解析に関しては、眼球運動撮影装置を眼科外来に設置し、取得した画像を研究室でコンピューターによるビデオ画像処理法でデータ解析を行う環境を整えた。これにより両眼の水平・垂直眼球運動だけでなく、眼球回旋も外来で容易に測定できるようになった。また、眼振の波形解析にも有用であることを示した。また同じ装置で瞳孔反応の評価が可能であり、瞳孔の対光反射・近見反射の臨床データを取得中である。
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