研究課題
基盤研究(C)
神経保護治療動物実験:(1)tissue type plasminogen activator(tPA)等の網膜および視神経における細胞アポトーシスへの関与を各種遺伝子欠損マウスで検討した。網膜神経節細胞層および内顆粒層におけるTunel陽性細胞の数はNMDA硝子体投与後で、tPA遺伝子欠損マウスで有意に少なかった。plasminogen activator inhibitor-1遺伝子欠損マウスでは障害は強かった。また、urokinase type plasminogen activator遺伝子欠損マウスや野生型では差は認められなかった。このことから、内因性tPAがNMDAを介するアポトーシス促進に関与していること、しかしながらtPAの主作用であるplasminogenからplasminへの分解過程には関連していないことが示唆された。緑内障臨床データ解析:(1)緑内障の有病率を多治見市民眼科検診のデータを用いて科学的に検証し、日本人成人における緑内障有病率が5.0%であること、うち、原発閉塞隅角緑内障が0.6%であることを実証した。(2)ハイデルベルグレチナトモグラフにより測定される視神経乳頭パラメータを正常眼と緑内障眼で検証し、日本人正常眼における視神経乳頭パラメータを確定した。性別、年齢、乳頭サイズが乳頭パラメータに関連していることを示すとともに、乳頭の上半部と下半部の非対称性の可能性を示唆した。(3)ラタノプロストの眼圧下降効果と房水流出率について正常眼圧緑内障を対象として統計学的に検討した。眼圧下降量と房水流出率の間に有意の関係は認められず、ラタノプロスト点眼による眼圧下降量を房水流出量測定により点眼前に予測することは困難であると推定した。
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