研究課題/領域番号 |
17591830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | (財)田附興風会 (2006) 京都大学 (2005) |
研究代表者 |
田辺 晶代 (財)田附興風会, 医学研究所第4研究部, 研究員 (80243020)
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研究分担者 |
吉村 長久 京都大学, 医学研究科, 教授 (70211662)
出澤 真理 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50272323)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 骨髄間質細胞 / 移植 / 網膜神経節細胞 / 神経保護 / 緑内障モデルラット |
研究概要 |
本研究では,緑内障眼における障害組織の再構築および神経保護を目的として、緑内障モデルラット眼において移植骨髄間質細胞が生着、分化、そして網膜神経節細胞(RGC)死の阻止効果があるか否かについて検討した。成熟ラットの片眼に上強膜静脈結さつによる緑内障モデルを作製、僚眼をコントロールとし、種々のステージの緑内障眼、コントロール眼の硝子体中にGFP標識骨髄間質細胞(BMSC)またはphosphate buffered saline(PBS)を注入した。BMSC注入後1週において、多くの移植細胞は内境界膜部に生着、一部は網膜神経節細胞(RGC)層に認められたが視神経乳頭部内には認められなかった。また免疫組織学的検討にて、移植細胞は間葉系細胞のマーカーであるCD54は発現していたが、主要なニューロン、グリア特異的マーカーを発現しておらず明らかな分化は認められなかった。Fluorogold retrogradely labelling法によるRGC数の解析ではBMSC移植緑内障眼で明らかにRGC数減少が抑制されていた。BMSC移植による神経保護効果の検討のために、注入後2週、4週で各種成長因子の発現を解析したところ移植BMSCでは種々の成長因子が発現されておりReal-time PCRによる定量的解析にてBMSC移植緑内障眼においてはPBS注入緑内障眼に比較して有意なbFGFおよびCNTFの発現の増加が認められた。骨髄間質細胞はそのtrophic effectによりRGCの細胞死を遅延させることが示唆され、骨髄間質細胞移植は緑内障眼において神経保護治療として有用である可能性があると考えられる。
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