研究課題/領域番号 |
17591833
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
瓶井 資弘 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40281125)
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研究分担者 |
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
五味 文 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80335364)
生野 恭司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294096)
大路 正人 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252650)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 脈絡膜新生血管 / 酸化リポ蛋白 / スカベンジャーレセプター / マクロファージ / 酸化ストレス / 光障害 / 動脈硬化 |
研究概要 |
昨年度までに、加齢黄斑変性に生じた脈絡膜新生血管(choroidal neovascularization:CNV)の網膜色素上皮周囲に酸化フォスファチジルコリンの集積が見られ、CNV全体にスカベンジャーレセプターの発現していることを見出した。スカベンジャーレセプターを発現している細胞の同定を行なったところ、主にマクロファージが、一部網膜色素上皮細胞が発現していることが判明した。また、RT-PCRによりスカベンジャーレセプターのmRNAの発現を調べたところ、動脈硬化でも重要な役割を担っていると考えられているLOX-1とSR-PSOXがCNVで発現されていることが判った。以上の結果を投稿し、Invest Ophthalmol Vis Sci誌に掲載予定である。次に、正常人眼における酸化リン脂質の蓄積を検討した。10代から90代の正常人眼を用いて免疫染色を行なったところ、加齢に伴い蓄積が増加していることが明らかになった。また、加齢黄斑変性眼では、同年代の正常眼に比べ、より多量の酸化リン脂質が検出された。以上の結果はMol Vis誌に掲載予定である。 有色ラットを用いて、Blue light照射により酸化ストレスを与えた。光照射により酸化フォスファチジルコリン(OxPC)の集積が増加すること、生後2か月のマウスに比べ生後12カ月でOxPCおよびマクロファージ誘導因子(MCP-1)有意に増加していることが判った。また、高齢マウスでのみマクロファージが検出された。以上より、青色光刺激は加齢黄斑変性の発症に類似した変化を誘導する可能性が高いと予想された。
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