平成17年5月より琉球大学医学部視覚機能制御学分野を中心に日本緑内障学会後援で久米島町での緑内障疫学調査を行った。一次検診は平成18年7月末で、二次検診は同9月末で終了した。 最終確定受診率は81.2%となり国際的な評価の対象とされる80%を越える事ができた。 また二次検診受診率は94%であり、多くの町民の参加を得ることができた。 この受診率は2000〜2001年に多治見市で行われた一回目の大規模な緑内障疫学調査である、いわゆる多治見スタデーの受診率78.1%を約3%上回るものであった。現在、4大学(東京大学、新潟大学、岐阜大学、琉球大学で構成)で構成されるデータ解析委員会で緑内障有病率、翼状片有病率、眼底疾患の有病率、失明原因の解析などを含めたデータめ解析を行っている。 まず第1報として翼状片の有病率と発症に関する危険因子に関して本年2007年の日本眼科学会で教室の城間が代表して報告を予定している。 2006年の日本緑内障学会で澤口が閉塞隅角緑内障の危険因子についてまず解剖学的な検討についてシンポジウムで講演を行った。 緑内障有病率、病型別有病率、特に沖縄県に多い閉塞隅角緑内障の有病率とその危険因子についての詳細な解析が同時に進行中であり、今後国内外の多くの学会でその成果を公表する予定である。
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