研究課題/領域番号 |
17591848
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
原 英彰 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20381717)
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研究分担者 |
新家 眞 東京大学, 医学部付属病院眼科, 教授 (00092122)
今村 一之 理化学研究所, 視覚神経回路モデル研究チーム, 副チームリーダー (30203326)
渡辺 恭良 大阪市立大学, 大学院・医学研究科・システム神経科学, 教授 (40144399)
嶋澤 雅光 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (80381721)
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キーワード | 緑内障 / 高眼圧 / 視神経障害 / 眼科学 / 眼底変化 / 早期診断 / 網膜障害 / PET |
研究概要 |
現時点における研究の進捗状況を下記に示す。 1)網膜障害による脳機能障害の検討(サル、マウス) 緑内障モデルとしてカニクイサルにレーザー照射誘発による高眼圧眼を作成した。レーザー照射後4ヶ月まで経時的に眼および脳をサンプリングした。さらに、遺伝子改変動物を使用する目的でマウスにおける検討も同様に行っている。すなわち、マウス眼に興奮性アミノ酸N-methyl-D-aspartate(NMDA)を硝子体内投与または水圧負荷(130mmHg)後1ヵ月後まで経時的に眼及び脳のサンプリングを行った。サル及びマウス眼において網膜障害が認められることは確認した。今後は脳機能の変化について外側膝状体、上丘、視覚野などについて、マイクログリア、アポトーシス、並びに小胞体ストレスなどを指標に脳機能の障害を検討する予定である。 2)PETによる機能イメージング法を用いた脳活動パターンの評価(サル) ^<18>F-FDGを用いた代謝機能イメージングにより、視覚刺激によって誘発されるグルコース取り込みパターンを解析した。トレーサー静脈内投与後、緑内障眼のみの刺激を約40分間与えた後、麻酔下にてmicro PET(Primate)により視覚野を中心に全脳イメージを取得した。同様な実験を健常眼に単眼視覚刺激を与えて行い、これらを単一個体で繰り返した。画像を統計学的な手法を用いて、比較・検討することによって、緑内障眼による脳賦活化が、有意に低下していることが視覚野において確認できた。今後は定量的に評価する予定である。 3)眼底の形態変化 試験期間中にサルの眼底の変化について、眼底形態変化測定装置(HRT)、眼底カメラなどを使って、経時的に測定し、ヒトと同様な緑内障様の形態変化を示していることを確認した。
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