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2006 年度 実績報告書

抗血管新生療法による小腸慢性拒絶反応および虚血再灌流障害の制御

研究課題

研究課題/領域番号 17591867
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

金廣 裕道  奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (30204580)

研究分担者 庄 雅之  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50364063)
キーワード小腸移植 / 小腸虚血再灌流障害 / 血管新生
研究概要

平成18年度は,これまでに以下の結果を得た.
移植後のグラフト機能あるいは生着結果に影響を及ぼすと考えられている虚血再潅流障害における血管新生の意義,関与について,マウス小腸虚血再潅流障害モデルを用いて検討した.C57BL/6マウスを用いて,血管クリップにて上腸間膜動脈を45分間行う.再潅流後経時的にマウスを犠牲死させ,小腸および肺を摘出し,経時的にその評価を行う.Real-time PCR法により,VEGF, nk-1, nt-1の発現を定量した.その結果,小腸局所において,再灌流後早期にVEGFの発現の上昇を認めた.従って,VEGFが虚血再灌流障害を促進するmediatorである事が判明した.各受容体モノクロナール抗体を用いて,その抑制効果について検討した.その結果,nt-1, nk-1の単独の投与では,有意な生存期間の延長は認めなかったものの,両者の併用により,マウスの再灌流後の生存期間は有意に延長した.さらにReal-time PCR法を用いて,検討した結果,障害局所のサイトカインやケモカインの発現の低下を認め,これらの局所の免疫活性の低下が,障害抑制効果の寄与しているものと考えられた.
また慢性拒絶モデルとして,B12マウスからC57BL/6マウスへの心移植モデルを用いて検討した結果,VEGFの発現は拒絶反応の進行とともに増強し,血管新生が慢性拒絶反応の進展にも寄与している可能性が示唆された.
以上の結果に基づいて,さらに障害抑制効果の検討を行い,また小腸移植モデルででも,同様に免疫応答抑制効果を確認する事を予定している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A novel CCR5/CXCR3 antagonist protects intestinal ischemia/reperfusion injury2006

    • 著者名/発表者名
      Akahori T, Sho M, et al.
    • 雑誌名

      Transplant Proc 38・10

      ページ: 3366-8

  • [雑誌論文] アポトーシス能動的促進による免疫寛容の誘導2006

    • 著者名/発表者名
      庄 雅之, 金廣裕道, 中島祥介
    • 雑誌名

      移植 41・2

      ページ: 66-69

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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