研究課題
基盤研究(C)
歯原性上皮と間葉の相互作用の関係を示した研究として、胎生16日のマウス臼歯歯原性上皮と臼歯歯乳頭をそれぞれ別個体から摘出、組合わせて腎被膜下に移植すると歯牙が形成されるが、同上皮と生後3日の臼歯歯乳頭を合わせて腎被膜下に移植しても歯牙が形成されず、骨様硬組織が形成されたと報告している(Palmer & Lumsden, Arch Oral Biol 32:281-289, 1984)。我々は臼歯歯原性上皮と成獣歯髄幹細胞を組み合わせて腎被膜下に移植する実験を試みたが、歯牙形成には至らず骨様硬組織の形成が認められるにすぎなかった(図1矢印:第45回歯科基礎医学会にて発表)。これらのことより歯牙形成に関与する遺伝子が胎生16日から生後3日の間に歯乳頭において消したことが推測される。本研究では出生後に歯乳頭で消失した遺伝子ならびにタンパクが何であるのかを検証するために、初年度は出生前後のマウス臼歯歯乳頭のみを取りだし、抽出した遺伝子をマイクロアレイにて出生前後の歯乳頭の遺伝子プロファイルを比較検討し、消失した遺伝子のスクリーニングを行った。2年目、3年目にはスクリーニングされた歯牙形成遺伝子候補の消失を定量的リアルタイムRT-PCRで検索すると同時にその局在を検索した。その結果、出生前後の歯乳頭においては2924種類の遺伝子が減少することが明らかとなった(Muramatsu、, et. al.J Hard Tissue Biol 2005)。これ詳細に検討したところ、Adamts4、Aldhla2、PlexnC1が生後3日目で著明に減少しており、定量的リアルタイムRT-PCR法で検討したところ、出生後にはAdamts4では約1/3に、Aldhla2では1/13に、Plexnc1では1/3まで減少することが明らかとなった。さらには、in situ hybridizationで局在を検索したところ、出生前では歯乳頭や象牙芽細胞にこれらの遺伝子が局在していたが、生後には消失することも明らかとなった。現在、この結果をまとめてJ Dent Resに投稿中である。
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