研究課題/領域番号 |
17591970
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐藤 強志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90136888)
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研究分担者 |
川畑 義裕 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (70274842)
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
川島 清美 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40145511)
山口 孝二郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00210360)
野添 悦郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40208351)
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キーワード | リンパ節 / シンチグラム / PET / 悪性腫瘍 |
研究概要 |
[対象症例]口腔領域に発生した扁平上皮癌、腺癌、肉腫に対してシンチ検査(PET)を実施した。[方法]シンチ検査の6時間前より絶食し、食事性血糖値の亢進を抑制した。3.7MBq/KgのFDGを静注した。[評価]視覚的評価と半定量的評価(SUV値:病巣のFDG集積濃度比)を行った。さらに、SUV値は初期と後期について評価した。[結果](原発腫瘍群)視覚評価では約70%の検出率であったが、腫瘍サイズ、組織型によっては集積のみられないものがあった。(転移リンパ節群)視覚評価では約75%の検出率であったが、小サイズのリンパ節では集積がほとんど示されなかった。(SUV値)原発腫瘍におけるSUV値は平均11.5±9.4(52.8〜3.4)であった。転移リンパ節におけるSUV値は平均6.1±4.3(20.5〜1.6)であった。その他の炎症、術後性変化群のSUV値は平均5.4±4.7(19.1〜1.9)であった。平均値では原発腫瘍群と転移リンパ節群のSUV値がその他の炎症、術後性変化群に比較して大きな値を示した。しかし、いずれの群もSUV値は広い分布を示した。また、初期と後期の比較では悪性病変では上昇傾向が示された。(生理的、非特異的集積)唾液腺などの一部の臓器、また一部の良性腫瘍でも比較的強い集積が示され、転移リンパ節検出の障害となった。(他の検査法との比較)これまでに蓄積した、塩化タリウム、テクネMIBI、テクネレニウムコロイド、テクネ血清アルブミンによる腫瘍と転移リンパ節検出の結果と比較して、検出率は高く、とくにSUV値が有用であった。今後はこれらの臨床データをもとに、組織標本における細胞膜での輸送タンパク質発現を検討し、転移リンパ節検出を検討する。
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