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2005 年度 実績報告書

小型半導体ガンマカメラを用いた顎顔面領域の核医学診断

研究課題

研究課題/領域番号 17591975
研究機関日本歯科大学

研究代表者

羽山 和秀  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (60120713)

研究分担者 土持 眞  日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20095186)
外山 三智雄  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (00217564)
キーワード放射線 / 海外共同研究 / アメリカ / 骨シンチグラフィ / 小型半導体ガンマカメラ / シンチレーションカメラ / 顎顔面領域 / 病巣ファントム
研究概要

本研究に導入した普及型小型半導体γカメラ試作器(コリメータ着脱タイプ)の基本性能はエネルギー分解能がTc-99mで6.9%と優れていた。さらに空間分解能はコリメータによって異なり、FWHMで標準タイプは1.6mm、高分解能タイプ1.5mmであった。標準タイプ、高分解能タイプを用いると通常のシンチレーションカメラでは識別できない1.8mmピッチのバーファントームで良好な解像度を得ることができた。また、感度は高分解能タイプより標準タイプが高く、標準タイプで0.6cps/kBqと良好であった。この小型半導体ガンマカメラの病巣シミュレーション実験では病巣ファントム2個(Tc-99m0.15Mbqx2)を水槽内(バックグランド(BG)濃度を高、中、低、0と設定)で水深、中心間距離を変化させて撮像し、2個の近接するSN描出について視覚的評価をしたところBG0、低濃度の場合、どのコリメータでもSNを確認でき、特に高感度で病巣判定が容易であった。集積比の検討においても同様の結果が得られた。しかし、中濃度、高濃度ではどのコリメータを用いても描出能は低下した。またshine-through現象(INJに近接する病巣の検出がINJの高い放射能によって障害されてしまう現象)実験では、病巣ファントム(Tc-99m0.15Mbq)とインジェクション(INJ)ファントム(Tc-99m0.15Mbq)を用いて水槽内(バックグランド(BG)濃度を高、中、低、0と設定)で水深、中心間距離を変化させて撮像し、INJ部に近接する病巣描出について視覚的評価をしたところ高分解能が、INJ近位の病巣を描出することに優れていることが分かった。しかし半減期による放射能の減衰、水深およびBG濃度が増すとこれらの描出能が低下した。臨床において目的にあったコリメータの選択を選択することで小型半導体ガンマカメラの描出能は向上する可能性があると示唆された。さらに、国際共同研究としてJohn Wayne Cancer Institute(サンタモニカ、米国)で小型半導体ガンマカメラの臨床応用の可能性を検討するためリンパシンチグラフィにおいて試用したところ撮像時間30秒にてリンパ節を明瞭に描出することが可能であった。このように小型半導体ガンマカメラは小型、軽量で取り扱いに優れるとともにリンパ節の描出や検出に利用可能で、さらに骨病変の検出や局在性の診断能を向上させるために必要な基本的な性能を有するものと考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ^<99m>Tc phytateを用いた口腔癌のセンチネルリンパ節シンチグラフィ2005

    • 著者名/発表者名
      土持 眞
    • 雑誌名

      日本口腔科学会雑誌 54

      ページ: 321-329

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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