研究課題/領域番号 |
17591997
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小山 徹 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60233623)
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研究分担者 |
諏訪 素子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80206599)
徳田 雅行 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20253891)
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キーワード | 根尖病変 / MMP-1 / 遺伝子多型 / リスク診断 / Ets-1 |
研究概要 |
Ets-1は、MMP-1発現において重要な役割を持つ転写因子である。また、MMP-1のプロモーター領域-1607での一塩基多型は、Ets-1の結合能に影響を及ぼすといわれている。そこで各種歯根膜細胞でのEts-1発現を調べるため以下の実験を行った。 1.ヒト歯根膜細胞の培養 当研究室でストックしている数種の歯根膜細胞を、10%ウシ胎児血清を含むα-MEM(α-modified minimum essential Medium)で培養した。実験には継代数5〜10代までを用いた。コンフルエントに達した細胞は1%ウシ胎児血清を含むα-MEMで24h培養し、その後腫瘍壊死因子(TNF-α)で刺激し、以下の実験を行った。 2.ノーザンプロット法によるEts-1 mRNA発現の検討 培養細胞の全RNAをAGPC(Acid Guanidinium-Phenol-Chloroform)法で抽出し、ノーザンブロット法によりEts-1 mRNA発現を調べた。 3.ウェスタンブロット法によるEts-1産生の検討 培養細胞からタンパクを抽出しウェスタンブロット法によりEts-1産生を検討した。 以上の実験から、次のような結果が得られた。 ヒト歯根膜細胞培養系において、TNF-αはEts-1 mRNAおよび蛋白産生を誘導した。細胞の違い(個体差)による発現量の違いは、認められなかった。 MMP-1発現量の違いには、プロモーター領域の遺伝子多型の関与が考えられる。今後は、一塩基多型の有無とEts-1結合能の検討を中心に遺伝子多型がMMP-1発現にどのように関与しているのか、検討を加えていきたい。
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