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2005 年度 実績報告書

新素材MTAの生物学的特性に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17592003
研究種目

基盤研究(C)

研究機関日本大学

研究代表者

小木曾 文内  日本大学, 歯学部, 助教授 (70147643)

研究分担者 武市 収  日本大学, 歯学部, 講師 (10277460)
林 誠  日本大学, 歯学部, 助手 (00301557)
井上 孝  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20125008)
松坂 賢一  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (70266568)
キーワードMTA / ヒト歯髄由来細胞 / 細胞遊走 / 細胞増殖 / 構成成分 / カルシウム
研究概要

本研究の目的は、MTAを歯髄覆罩材として応用した際の歯髄組織・歯髄細胞の動態を検討することで、本材の生物学的特性を解明することである。現在までに実施してきた本材に対するin vivoおよびin vitro系研究成果を踏まえて、本材の構成成分に着目して、含有成分が歯髄細胞に与える影響についてin vitroレベルでの検討を行うことを起案した。平成17年度では、歯髄覆罩材として歯髄細胞に作用させた際の本材構成成分の発細胞遊走と増殖に増殖に与える間接的影響について検討を加えた。細胞遊走能にはBoyden chamber法、また細胞増殖にはInsert cell culture法を応用してin vitroレベルでの実験を行った。以下に実験項目と成績の概要を述べる。
1.MTA溶出溶液の歯髄由来細胞の遊走・増殖への影響
MTA溶出溶液では歯髄由来細胞の遊走・増殖が促進された。
2.MTA溶出カルシウム量の測定
MTAからは継続的にカルシウムが溶出しており、それは平均0.3mMであった。
3.塩化カルシウム添加溶液の歯髄由来細胞の遊走・増殖への影響
MTAから溶出するカルシウム量と同量の塩化カルシウムを添加した培地中で歯髄由来細胞の遊走と増殖を測定したところ、MTA溶出溶液とほぼ同様に促進傾向を示した。そこで、カルシウムキレート剤(BAPTA)を添加して同実験を行ったところ、細胞遊走と細胞増殖は阻害されコントロールと同程度まで低下した。
以上の結果から、MTAはヒト歯髄由来細胞の細胞遊走と細胞増殖を促進させ、その作用の主体はMTAから溶出するカルシウムによるものと推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Mineral Trioxide Aggregate (MTA)の基礎的研究-培養ヒト歯髄由来細胞の遊走能に与える影響について-2006

    • 著者名/発表者名
      瀧田稔弥, 林誠, 濱真史, 鈴木直人, 小木曾文内, 大塚吉兵衛, 伊藤公一
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌 49・1

      ページ: 159-167

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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