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2006 年度 実績報告書

歯髄・象牙質複合体再生のための骨髄幹細胞による硬組織形成の培養補助剤と多孔質担体

研究課題

研究課題/領域番号 17592009
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

好川 正孝  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70148451)

キーワードヒアルロン酸 / ハイドロキシアパタイト / 担体 / 幹細胞 / In vivo / 骨形成 / 再生
研究概要

ヒトとラットの骨髄幹細胞はデキサメタゾン、アスコルビン酸-2リン酸そしてβ-グリセロフオスフェイトをMEM培地に添加して培養し、石灰化物を形成させることがin vitroで可能である。本件申請者が行った実験でもラット骨髄幹細胞を分化、増殖させて培地内に石灰化物の形成を確認した。ところで、歯髄由来細胞には極めて少数ではあるが自律性に硬組織を形成する細胞が存在することが確認された一方、歯髄由来細胞には付着性の細胞が少なく、歯髄由来細胞の初代培養が困難であり、立体培養の応用が適当と考えられる結果が得られた。そこで、骨髄幹細胞あるいは歯髄由来細胞を骨芽細胞あるいは象牙芽細胞のような硬組織形成能を有する細胞に分化させて歯髄・象牙質複合体から歯根再生を目指すために、多孔質ハイドロキシアパタイト担体の応用を試行した。骨髄幹細胞多孔質ハイドロキシアパタイト担体をラット背部皮下組織に埋入し、その気孔内での硬組織形成細胞への分化と硬組織形成を試みた。
本研究においては、ヒト骨髄からの幹細胞採取が困難な歯科の分野において、採取できる可能性のある少数の歯髄内幹細胞を効果的に骨芽細胞に分化させ、骨形成ができるように、幹細胞の増殖あるいは分化を促進するための補助因子を検討した。当初の段階として、多孔質担体の気孔内壁への幹細胞の接着を考え、ヒアルロン酸を用いた。すなわち、多孔質ハイドロキシアパタイト担体をヒアルロン酸溶液に浸漬したあと、初代培養を行ったラット大腿骨骨髄細胞をその担体に播種して同種ラット背部皮下に埋入し、気孔内での骨形成を図った。一般に、1×10^7個/mL濃度の細胞浮遊液で担体に細胞を播種する必要があるが、ヒアルロン酸を応用した担体では1/10濃度の細胞浮遊液で多くの骨が形成され、ヒアルロン酸が骨形成の有効な補助剤であることを学会で発表し、Jourmalに投稿した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Osteogenic effect of hyaluronic acid sodium salt in the pores of a hydroxyatite scaffold2007

    • 著者名/発表者名
      Masataka Yoshikawa, Norimasa Tsuji, Tadao Toda, Hajime Ohgushi
    • 雑誌名

      Materials Science and Engineering C 27・2

      ページ: 220-226

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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