研究課題/領域番号 |
17592026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
長岡 紀幸 岡山大学, 歯学部, 教務員 (70304326)
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研究分担者 |
山本 敏男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107776)
鈴木 一臣 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30050058)
吉田 靖弘 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90281162)
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キーワード | 電子顕微鏡 / ナノバイオ / 細胞・組織 / インプラント / 界面 |
研究概要 |
細胞培養実験 細胞培養用プラスチックプレートにチタンを電子ビーム蒸着した。チタン蒸着膜上には光反応性ゼラチンを用いて骨誘導タンパク(BMP)などのサイトカインを固定し、100μm間隔の格子状マイクロパターンを作製した。マウス間葉系細胞(10T1/2)、ヒト歯根膜細胞を、マイクロパターン上に播腫した。培養細胞がパターン状に増殖する場合と、パターン状にならない場合があった。原因について、再実験を重ねて検討中である。パターン状に増殖した場合でも、BMPが固定されているゼラチン部分に細胞が接着せず、ゼラチンを除去した部分で増殖した結果が得られた。ゼラチンで固定されたBMPは細胞への活性が低下していること、ゼラチンを除去した部分にもBMPがフリーの状態でわずかに付着していることが考えられる。固定されたBMPは細胞への活性が著しく低下する可能性が示唆された。 透過型電子顕微鏡(TEM)によるインプラント/細胞・組織界面の観察 チタン製インプラントのかわりに、上記のチタン蒸着プレートを用いた。断面観察するにあたり、(1)樹脂包埋しダイアモンドナイフで薄切する方法、(2)日本電子社製のイオンスライサによる薄膜作製、の2種類の方法を試した。(1)の手法はチタン蒸着膜と細胞の界面で剥離が起こり、試料作製が困難である。包埋樹脂の種類を変えて試したところ、プラスチックプレート/チタン蒸着膜で剥離がおこった。非常に堅い樹脂を使用しているので、薄切に困難が予想されるが、再包埋することで界面の観察を行える可能性がある。(2)の手法は、2005年10月に販売が開始された装置のため、メーカーによるデモを依頼した。チタン蒸着膜/細胞の界面周辺がTEM観察できることを確認した。チタンバルク/骨の断面観察にも応用できる可能性を示した。
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