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2006 年度 実績報告書

咬合の異常感覚症患者の客観的診断法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17592028
研究機関九州大学

研究代表者

築山 能大  九州大学, 大学院歯学研究院, 助教授 (10236870)

研究分担者 古谷野 潔  九州大学, 大学院歯学研究院, 教授 (50195872)
松山 美和  九州大学, 病院・助手 (30253462)
市来 利香  九州大学, 大学院歯学研究院, 助手 (20325567)
キーワード咬合 / 感覚異常 / 顎口腔機能 / 厚さ弁別能 / 口腔顔面痛 / 顎関節症 / 精神医学的評価
研究概要

咬合の異常感覚症患者10名を対象に、上下歯間厚さ弁別能試験、および精神医学的評価を行った。対照群(健常有歯顎者)においては、基準ブロックよりも厚い試験ブロックを弁別する能力は、薄い試験ブロックのそれと比較して有意に低かった(p<0.05)。一方、患者群では2mmと10mmの基準ブロックにおける厚い試験ブロックと薄い試験ブロックの弁別能の差がより顕著であり(p<0.01)、特に5mmの基準ブロックにおいて極めて顕著であった(p<0.001)。2mmと5mmと10mmの各基準ブロックで弁別能を比較したところ、対照群では2mmよりも5mm、2mmよりも10mmの方が弁別能は有意に低かった(p<0.05)。一方、患者群では有意差はなかった(p=0.36)。患者群と対照群とを比較したところ、5mmの基準ブロックにおける薄い試験ブロックのみ、患者群よりも対照群の方が弁別能は低いという有意差があった(p<0.01)が、その他の比較では有意差は検出されなかった。以上のことから、咬合の異常感覚症患者では、基準ブロックよりも薄い試験ブロックと厚い試験ブロックとの厚さ弁別能の違いが健常者よりも顕著になったが、健常者との間に差があるとはいえなかった。
精神医学的評価は2種類の心理テスト(GHQ60、POMS[短縮版])を用いた。GHQ60に関しては、身体的症状を訴えた者は中等度以上が3名、軽度が3名、不安と不眠を訴えた者は中等度以上が1名、軽度が3名、社会的活動障害を訴えた者は中等度以上が2名、うつ傾向にある者は中等度以上が1名、軽度が2名であった。POMSに関しては、活力の減退がみられた者は2名、軽度の疲労がみられた者は1名であった。いずれの心理テストにおいても症状がなかった者は1名であった。このことから、咬合の異常感覚症と精神的な異常との間に関連があることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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