研究課題/領域番号 |
17592030
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田上 直美 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70231660)
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研究分担者 |
熱田 充 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60002135)
松村 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (40199857)
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キーワード | 接着ブリッジ / 生存分析 / 金銀パラジウム合金 / 金属接着性プライマー / レジンセメント |
研究概要 |
本研究課題に対する本年度の研究成果は以下の通り。 本年度は、固定性補綴装置における長期臨床成績の追跡を目的とし、研究打ち合わせにより固定性補綴装置として金銀パラジウム合金製接着ブリッジを選択し、長崎大学医学部・歯学部附属病院において装着された同ブリッジについて臨床調査を行い、その生存分析および臨床評価を行った。 対象となる接着ブリッジは金属被着面を貴金属接着性プライマーで処理後、レジンセメント(スーパーボンドC&B)にて装着した接着勘合リテーナー(基本型)とし、full coverage typeの支台装置とリテーナーの双方から成るし接着ブリッジ(コンビネーション型)との臨床成績を比較した。支台装置は2歯のみとし、基本型75症例、コンビネーション型41症例について、Kaplan-Meier法とログランク検定で分析を行った。基本型に関しては、脱離後再装着が可能であった症例は生存とする「機能的生存」を採用した。1口腔内に2つ以上の同型接着ブリッジが装着されていた場合は、その平均をとるGEE法を用いて検定を行った。 その結果、基本型の生存時間の平均値(推定値)は168ヶ月、コンビネーション型は162ヶ月であった。ログランク検定では基本型とコンビネーション型の生存率に差がないことが判明した(p=0.479)。本研究の結果は、接着性プライマーを用いた金銀パラジウム合金製接着ブリッジの臨床的有用性を裏付ける結果となった。
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