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2006 年度 実績報告書

咀嚼によってストレスが緩和する

研究課題

研究課題/領域番号 17592042
研究機関東京歯科大学

研究代表者

櫻井 薫  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20153950)

研究分担者 高木 一郎  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (70349538)
田原 靖章  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (50385150)
キーワード咀嚼 / ストレス / 唾液中コルチゾール / 発汗 / 指尖脈波
研究概要

ストレス緩和に有効なチューイング運動の条件を探究することを目的として、まずチューイング時の咀嚼側規制がストレス緩和に及ぼす影響について調査した。
チューイング条件を「チューイングなし」、「自由チューイング」および「咀嚼側規制チューイング」に設定し、ストレス負荷として暗算をさせた。ストレス負荷中にチューイングを行い、唾液中コルチゾール濃度、拇指掌側末節部の精神性発汗および示指掌側指尖部の末梢血管皮膚血流を計測し、ストレスを評価した。
実験結果より、チューイング前に対するチューイング中の精神性発汗量の変化率は「咀嚼側規制チューイング」において著しく増加し、「チューイングなし」との間に統計学的有意差が認められたことから「咀嚼側規制チューイング」によって交感神経緊張が生じたと考えられる。しかし末梢血管皮膚血流量の変化率に関しては条件間に統計学的有意差が認められなかった。ストレス負荷中における唾液中コルチゾール濃度のチューイング前後の変化率は条件間に統計学的有意差は認められなかった。唾液中コルチゾール濃度のストレス負荷後から安静10分後の変化率に関しては「自由チューイング」において著しく減少し、「自由チューイング」と「チューイングなし」、「自由チューイング」と「咀嚼側規制チューイング」との間に統計学的有意差が認められた。
以上より、本実験で設定した「咀嚼側規制チューイング」は「自由チューイング」と比較して、ストレス緩和に差が認められ、自由チューイングのほうがストレス緩和に有効だった。また、「咀嚼側規制チューイング」は「チューイングなし」と比較して、交感神経の緊張を認められたが、ストレス緩和には差が認められなかった。これは、咀嚼側の規制、さらに非習慣性咀嚼側のみでのチューイングによるストレス、さらには咀嚼筋の疲労の増加によって、交感神経系、内分泌系の反応を亢進させるためと推察された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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