研究課題/領域番号 |
17592069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高塚 茂行 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (00251926)
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研究分担者 |
中川 清昌 金沢大学, 医学系研究科, 准教授 (30155676)
山本 悦秀 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (00092445)
福田 龍二 金沢大学, 医学系研究科, 協力研究員 (60027331)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 顎関節症 / 関節円板 / 滑液 / アグリカナーゼ / マトリックスメタロプロテナーゼ / 線維性癒着 |
研究概要 |
1.うさぎ顎関節症モデルにおける組織変化時の酵素活性の観察 うさぎ顎関節症モデルを用いて、基質分解酵素の発現を観察した。うさぎ関節円板の牽引により発生する顎関節の破壊時には、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)やアグリカナーゼ(ADAMTS)などの発現がみられた。この発現は破壊が進行する期間を通じて認められ、牽引を解除することにより発生する修復の境界時期においても認められた。うさぎの顎関節においては、破壊と修復の期間を通して基質分解酵素の発現がみられるものと考えられた。また、下顎頭軟骨層においてはI型ならびにII型コラーゲンの発現が認められ、破壊の進行によりその比率に変化がみられた。 2.臨床材料の検討 外科療法が適応となった顎関節症患者からインフォームドコンセントを得て採取した滑液や線維性癒着組織の組織学的あるいは生化学的分析を行った。顎関節症が進行して画像所見にて変形性関節症変化が強く認められる症例では高頻度にMMPやADAMTSの発現が認められた。整形外科領域からは、軟骨の破壊時にADAMTSの発現によりプロテオグリカンが選択的に破壊されてからMMPが発現し、コラーゲンとプロテオグリカンの両者が破壊されると報告されている。しかし、我々が行った顎関節での研究ではADAMTSとMMPが同時に発現することが認められた。したがって、顎関節症における組織変化や破壊の進行度は整形外科領域の関節症と比べると軽度であると考えられた。また、鏡視下手術によって得られた関節腔における線維性癒着は細胞成分が豊富であり、関節円板穿孔症例では骨化や軟骨変性を伴うものが認められた。これらは術前のMRIで特徴的なものも含まれた。
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