研究課題
基盤研究(C)
平成17年度から平成19年度にかけて、研究計画に従い口腔扁平苔癬患者またはボランティアから口腔粘膜組織、唾液、血清を収集した。これらの検体を硝酸灰化法にて液化処理してPIXE法にて元素分析を行った。その結果、口腔扁平苔癬粘膜からナトリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、スズ、パラジウムなど微量、超微量元素を含む24種類の必須元素とアルミニウム、チタン、ガリウム、ストロンチウム、ジルコニウム、銀、金、水銀、鉛など本来生体に不要な11種類の汚染元素の計35種類が検出さた。この中で、微量元素である亜鉛が80.38μg/gと健常粘膜に比べ有意に高い値を示した。また、パラジウムが5.44μg/gと有意に高い含有量であった。さらに、ルビジウムが有意に高い値を、セレンは有意に低い値を示した。このうち亜鉛とパラジウムは歯科用金属として使用頻度が高く、また、皮膚の金属アレルギーの原因であるd-遷移元素であった。さらに口腔粘膜、唾液、血清の比較を行った。一般に各元素は粘膜の含有量が高かった。特に汚染元素であるアルミニウム、チタン、鉛は粘膜が唾液および血清より有意に高い値を示したが、口腔粘膜は汚染元素の吸収か排泄に関与している可能性が示唆された。
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