研究課題/領域番号 |
17592137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
荒木 佳子 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (30379763)
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研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
湊 雅直 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40200076)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | ブラキシズム / スプリント / 唾液 / GER(Gastroesophageal) |
研究概要 |
被験者に対して、睡眠時の咀嚼筋活動の記録と顎顔面運動等の記録を被験者の自宅で行い、国際的に用いられているLavigneらの研究用診断基準に基づいて、ブラキシズム患者(患者群)と正常者(対照群)の最終診断を行った。上顎全歯被覆型スプリントは、1mm厚の硬質レジンシートを加圧形成器によって作製した。 全被験者に対して、スプリントの装着時と非装着時(覚醒時)において、それぞれ安静時、最大噛み締め時ならびに咀嚼様運動時の5分間の唾液流出量を測定した。ブラキシズム群および対照群における比較で、全ての被験動作時において、スプリントの装着、非装着に関わらず、唾液流出率に、有意の差を認めなかった。全被験者に対するスプリントの効果の検討の結果、全ての被験動作において、咀嚼様運動時に、スプリントの装着、非装着に関わらず、安静位、噛み締め時に比べ唾液流出率が有意に増加した。また、噛み締め時においては、スプリント装着時に唾液流出率が非装着時に比べ、有意に高い値を示したが、安静時においては、有意の差を認めなかった。 唾液流出率に対するスプリント装着の効果を検討すると、スプリント装着により唾液流出率が有意に増加する被験者と増加しない被験者が存在した。唾液流出率が増加した被験者において、夜間にスプリントを装着すると下部食道内の平均pHは上昇し、GER(Gastroesophageal reflux)およびRMMA(Rhythmic Masticatory Muscle Activity)の頻度および時間あたりにそれらが占める割合が有意に減少することが示唆された。 以上から、ある被験者においては、スプリント装着時のブラキシズムの頻度の低下と下部食道内の平均pHの上昇に何らかの関連性があることが示唆された。
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