研究概要 |
ラバーダム防湿を装着した顔写真とラバーダム防湿の説明文からなるテスト画像を用い,歯学部5年生29名を被験者としFree ViewT.K.K.2920を用いて眼球運動を測定。テスト画像では写真の下方に文章を配置。停留点について,実験画像上に現れた部位別(写真,説明文,その他の3部位に分類)回数と時間を集計し全被験者の平均値を求めた。結果は停留回数・停留時間ともに写真より説明文で優位に多く,説明文における視覚情報処理の複雑さが伺えた。またテスト画像の写真と説明文の配置を替え(写真を左方,説明文を右方)同様に眼球運動を測定。写真を上方,説明文を下方に配置した実験と同様の結果を得た。写真と説明文の配置が異なる二つの実験間で同じ部位毎に停留点を比較したが,回数・時間ともに有意差を認めず。以上を「写真と説明文に関する視覚情報処理-符号化と解読について-」,「写真と説明文に関する視覚情報処理-配置について-」と題し,第20回日本歯科心身医学会学術大会で発表。 ラバーダム防湿を装着した顔写真と「ラバーダム防湿」という用語を同時に配置したテスト画像を用い,歯学部1年生5名と5年生5名の眼球運動を測定。眼球運動は眼球運動測定プログラムII T.K.K.2925を用いて位置分布表示させた。その結果,歯科教育を受けた者は用語から意味を理解して写真中の意図する部分を注視したのに対し,歯科教育を受けていない者は用語の意味を理解できないために写真を広く探索するように見たと考えられた。以上を「VISUAL PERCEPTION ANALYSIS OF VISUAL AIDS : WITH OR WITHOUT DENTAL EDUCATION」と題し,20th INTERNATIONAL ASSOCIATION OF PEDIATRIC DENTISTRY International Congressで発表。
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