研究課題/領域番号 |
17592155
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
栗原 三郎 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70126225)
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研究分担者 |
岡藤 範正 松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (50194379)
上松 節子 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (80271378)
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院歯学独立研究科, 教授 (90119222)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
中村 浩彰 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50227930)
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キーワード | 破骨細胞 / 骨芽細胞 / PGE_2 / RANKL / op / opマウス / リゼドロネート / OPG / BMP |
研究概要 |
OPG欠損マウスの血中RANKL濃度は、きわめて高い。そこで、OPG欠損マウスにBMPペレットを埋め込む実験を行って、破骨細胞形成を解析した。その結果、局所でRANKLが発現することが破骨細胞の誘導に重要であることが判明した。また、OPGは骨芽細胞が産生するRANKLの細胞膜からの遊離を抑制することが示された。OPGのプロモーターにはビタミンD受容体VDRが結合する領域は見出されず、マウスに活性型ビタミンDを投与してもOPGの発現は抑制されなかった。一方、PGE_2はヒト破骨細胞前駆細胞CD14陽性細胞の破骨細胞への分化を抑制した。PGE_2は、CD14陽性細胞のEP2/EP4を介して、破骨細胞分化を抑制する液性因子を産生することを明らかにした。また、PGE_2はEP2/EP4受容体を介してマウスの破骨細胞前駆細胞のTAK1のSer412のリン酸化を促進してRANKL誘導性の破骨細胞分化を促進した。マウスの破骨細胞にEP4受容体を強制発現させるとカルシトニン処理と同様な骨吸収抑制作用が誘導された。一方、カルシトニンはヒト破骨細胞の骨吸収活性を抑制したが、その作用機構はマウスと異なり、PKCを介する可能性が示唆された。以上より、PGE_2は、マウスとヒトでは作用機構が違うことが示唆された。圧迫即位での骨吸収モデル実験の前段階として、MD2投与実験系を確立した。活性を強力にした活性型ビタミンD類縁体MD2をマウスに投与すると、骨吸収を誘導できる。M-CSF欠損であるop/opマウスに投与すると多数の破骨細胞が誘導されることが示された。また、小動物用X線CTを用い、リゼドロネート投与が卵巣摘出ラットの極めて効率よく骨吸収を抑制した。歯の移動をMD2が促進し、リゼドロネートはそれを抑制する可能性が示された。
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