研究課題/領域番号 |
17592165
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 明代 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00307381)
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研究分担者 |
伊藤 太一 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (80312015)
加藤 哲男 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00159253)
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00212910)
山田 了 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20103351)
奥田 克爾 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085741)
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キーワード | 歯周病関連性菌 / バイオフィルム / 歯周治療 / quorum sensing(QS) / 情報伝達物質(AI) / acyl-homoserine lactones / グリコカリックス(菌体外多糖) / バイオフィルム阻害機構 |
研究概要 |
細菌バイオフィルムの特徴としてバイオフィルムを覆っている菌体外多糖(グリコカリックス)は、T細胞非依存性抗原であるため免疫応答が効率よくはたらかず、抗菌性自然免疫物質(唾液等)も浸透せず持続感染となる。またバイオフィルム内では、Quorum-sensing signalsを介し菌密度を調節している。バイオフィルム内の細菌は、代謝が低く静止状態で、低栄養下で生存可能である。深部に浸透できないため、多くの抗菌薬は無効である。血中等に浮遊菌として侵入し、強い病原性を発揮するため近年全身疾患関与の細菌の供給源として、歯周病関連性菌が注目され、それらをターゲットとした歯周医学という概念も確立してきている。本研究の目的は、歯周病関連性菌のバイオフィルム形成とグリコカリックスの関与、また形態学・生化学的特徴を調べ、更に駆逐法を考えることである。本年度は、前年度に引き続きグラム陽性通性嫌気性桿菌 Actinomycesを供試菌としてバイオフィルム形成の検討を行った。本菌は、その形成初期に関与し、糖分解性が高く、Porphyromonas gingivalisと共凝集し、ヒト実験的歯周炎に増加し、また根面カリエスへの関与も明らかである。供試Actinomyces (Actinomyces viscosus,Actinomyces naeslundii,Actinomyces israelii)菌株を前培養後、フローセルシステムで培養し、ガラスプレートにバイオフィルムが形成される過程を経時的に顕微鏡観察した。その結果、供試したActinomyces菌株が、一定の流速の中でガラスプレートに付着し、そこで増殖し、マイクロコロニーを形成することがわかった。
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